27Oct
2020年9月6日(日)心サルコイドーシスの疑いが濃厚なため、大学病院循環器内科に入院しました。諸検査の結果、心臓のサルコイドーシスと確定され、9月15日からステロイド治療が開始されました。
飲む薬の中心となるのがステロイド剤の「プレドニン」です。
私の場合、初期服用量は30㎎でした。ステロイドは多くの病気に効果があるたいへんありがたいお薬とはいえ、副作用もそれなりに盛沢山です。人により出る副作用が違いますが、今回私が実感した副作用をご紹介してゆきます。
ほてり&のぼせ
服用開始その日から、なんだか体が熱く更年期のホットフラッシュ(のぼせ)のような症状がでました。普段は冷え性で寒がりの体質なのですが、プレドニン服用後には特に上半身がほてり、ときどきか~っとのぼせます。
同室の方に「暑くない?」と聞いたら「暑くないよ~」とのこと。お隣のベッドのかたがうちわを貸してくれ、それでばたばたあおいでいました。
ステロイドは人の体を興奮させる作用があり、ほてりやのぼせ感がでるのだとのこと。
不眠
私は入院時の持参薬のなかに、眠剤も持ち込んでいました。自宅では調整して飲んでいましたが、入院下では眠れないことを想定して毎晩服用。飲んでいた薬は「ブロチゾラム(商品名:レンドルミン)」です。
ところが、その眠剤を飲んでも眠れません。
寝付くことはできるもののあっという間に目が覚め、それから延々と眠れないのです。不眠もプレドニンの副作用のひとつです。朝早くといううよりは、2時頃の夜中から起きてしまい、ネットを見たり音楽を聴いたりしていました。中途覚醒がひどく、時計を見ると「まだこんな時間?」と暗澹としました。
かゆみ
なぜかわかりませんが、全身にかゆみがでました。発疹は出ないのですが、体のありとあらゆるところがかゆく、抗ヒスタミン剤(かゆみ止め)を処方されましたが効きません。
不思議なことに昼間起きている間はかゆみが出ず、夜に寝ようとする時間帯に限って強烈なかゆみが発生。そのかゆみで不眠がさらにがひどくなりました。
入院中に皮膚科を紹介されて受診したところ、「皮膚掻痒症(ひふそうようしょう)」の診断です。ようするに「かゆみだけがでる」状態でした。皮膚科受診後に別な「かゆみ止め」を処方されましたが、それも効きませんでした。夜になると全身にかゆみが出現して眠れない、という経験をしました。
脱毛
プレドニンを飲み始めてからしらばくして「あれ?前髪が薄くなってるんじゃない!?」と気づきました。かなりのショックです。プレドニンの副作用のなかに確かに「脱毛」が入っていますが、こんなにあっさり薄くなるとは思いませんでした。
私はただでさえ髪の毛が細くて柔らかく、いわゆる猫っ毛といわれるタイプです。プレドニンの副作用には外見に現れるものと体の内部に出るものがありますが、外見を左右する副作用は特にショックが大きいです。
この後、顔に異常に肉がつく「ムーンフェイス(満月様顔貌)」も現れました。「脱毛」に関しては対抗策を講じ、ある程度の効果が出ましたので別の記事でご紹介します。
めまい・浮遊感
いつもふらふら体が揺れている感じがして、気分が悪いです。船にでも乗っているような、体が前後左右に揺れている感覚が続いています。それが原因で倒れる、ということはないものの、気持ちのよいものではありません。
血糖値について
プレドニンによる高血糖がでていないかどうか、入院中は1日4回、血糖値の測定がありました。手指または耳たぶに細い針を刺して検査します。
朝食前、昼食前、夕食前、就寝時の4回でしたが、あまり大きく血糖値があがることはありませんでした。もともと糖尿病がある人の場合はあがりやすいとのことです。退院後は血糖値測定は行いませんので、血糖値をあげない努力をする必要があります。
プレドニン30㎎を2週間継続して退院
治療開始時に、「プレドニン30㎎はぎりぎり通院でもやっていける量なんですが、最初の2週間は病院にいてもらいます」と言われていました。
その2週間が経過したため、晴れて退院となったわけです。その後もプレドニン30㎎の服用は続き、次の外来受診という流れになります。
副作用は発生時期にばらつきがある
プレドニンの添付文書をみると、たいへん多くの副作用が記載されています。ただ、その副作用は服用開始数日後から出現するもの、1~2カ月経過してから現れるものなど、時期が違います。最初になにもなくとも、飲んでいる間に出てくる不具合もありますので、自己観察を怠らないようにしたいものです。
この期間でいちばんつらい症状は「全身のかゆみ」」でした。夜になると全身がかゆくなる、抗ヒスタミン剤も効かないで、かなり参りました。